吾妻山    2006年 8月 4日

HOME        一等三角点メニュー

	所在 福島県福島市土湯温泉町字鷲倉山180林班
	基準点コード 5640-41-7901	二万五千分の一地形図 吾妻山
	緯度 37°44′7″.3220		経度 140°14′39″.5627
	標高 1948.77m
	選点 明治24年 7月16日	埋標 昭和36年 7月10日


登路から吾妻小富士、手前に噴火口らしい窪地
<概要>
 一等三角点「吾妻山」は、一切経山の山
頂にあります。標高2000m近い高山の
頂上なのですが、磐梯吾妻スカイラインの
浄土平から比較的短時間で行けるところで
す。磐梯吾妻スカイラインは、東北地方の
山岳観光道路の中でも、最も早い時期に開
通(昭和34年)した道路の一つですが、
他の同様の「〜ライン」が次々に無料化さ
れる中で、今でも有料(1570円)です。
結構高額です。さらに、浄土平の駐車場も、
以前は無料だったと思うのですが、現在は
有料(410円)です。

<登山道>
 一切経山への登山道は、浄土平の駐車場
の西端から始まります。酢ヶ平へと続く木
道を少し行くと十字路がありますが、ここ
を右折します。直進が酸ガ平・鎌沼方向、
左は浄土平の湿原をめぐる遊歩道です。
 十字路を右折すると、すぐにがれ場の急
登になります。樹木は1本もありません。
この日は快晴で、真夏の太陽が容赦なく照
りつけ、首筋が暑い!時々立ち止まって息
を整えますが、振り返るとだんだんに吾妻
小富士を見下ろすようになります。噴火口
が大きく口を開けて見えるようになりまし
た。さらに登山道の下側には、噴火口跡ら
しい大きな窪地も見えてきました。後で調
べたところでは、これは明治26年の噴
火の時の噴火口だそうです。
 直射日光の中を1時間ほど登ると、道は
なだらかになり、一切経山の山頂から伸び
る尾根上の小ピークの西側をトラバースす
る道になります。国土地理院の地形図には、
この小ピークを経由して一切経山に登る道
ありますが、この道は現在通行禁止のよう
です。浄土平側の入り口は見つけられませ
んでしたし、一切経山山頂側にはロープが
張ってありました。ちなみに、浄土平から
見えるのはこの小ピークで、一切経山の山
頂はその背後になり、見ることはできませ
ん。
 道の左の方には、酢ヶ平と鎌沼が見えま
す。ずっと以前、私の子供たちがまだ小さ
かった頃、鎌沼を一周する遊歩道をハイキ
ングしたことを思い出しました。そんなこ
とを考えているうちに、酢ヶ平への分岐点
に着きました。ここからは一切経山の山頂
が見えます。山頂標識らしい棒が立ってい
るのが分かります。あとは600mほどの
緩い登りです。のんびりと歩いて行くと、
何人もの下山してくる人たちとすれ違いま
す。やはり私の出発が遅かったせいでしょ
う。

<山頂>
 山頂には遠くからも見えた標識の他に、
大きなケルン、それに一等三角点がありま
した。早速写真を撮り、そのまま北の方に
歩きました。山頂台地の縁まで行くと、見
えました!! 「吾妻の瞳」と讃えられる
五色沼です。吾妻小富士の隣にある「桶沼」
と同じくらいの沼なのですが、ずっと美し
く見えます。水の色は明るいブルーで、湖
面にさざ波が立っていました。

<帰路>
 いつまで見ても見飽きない景色でしたが、
昼食を摂って引き返すことにしました。大
きな岩がゴロゴロしたがれ場なので、登り
の時よりも慎重に歩きました。三時前には
浄土平のレストハウスの前に停めておいた
車のところにつきました。後は車を運転し
て帰るだけだったのですが、高湯温泉を少
し降りたあたりで、面白いものを見ました。
野生の猿が道路上に出て遊んでいるのです。
通りがかりの車が何台も停まって猿を見物
していました。私も近くの駐車スペースに
車を停めて猿の写真を撮りました。


		

左手には酢ヶ平と鎌沼

三角点とケルン

三角点のアップ

「吾妻の瞳」五色沼

TOP