番ヶ森    2006年11月 3日

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	所在 宮城県宮城郡利府町大字春日字黒森38−1
	基準点コード TR15741403101	二万五千分の一地形図 松島
	緯度 38°21′45″.5327		経度 141°0′35″.5816
	標高 210.63m
	選点 明治21年11月  日	埋標
                    更新 平成 8年 7月27日

作業道のゲート、右手前に登山道の入り口

 この三角点は、宮城県宮城郡利府町の最
高峰である番ヶ森山の山頂にあります。と
言っても標高は200mをわずかに越える
ぐらいで、里山の中でも低い部類だと思い
ます。それでも一等三角点が置かれている
のは、この辺りが奥羽山脈から遠く離れた
仙台平野の真ん中で、周りに高い山が無い
からです。利府町は、仙台市に隣接する町
で、仙台平野の中に島のように浮かぶ松島
丘陵が、その町域のかなりの部分を占めて
います。サッカーの日韓ワールドカップで、
日本代表の終焉の地となった宮城スタジア
ムや、JR東日本の新幹線車両基地がある
ことでも知られています。
 仙台から利府町を経由して松島に通じる
県道8号線(通称利府街道)を東進して、
利府町の中心部を過ぎて少し行くと、道は
なだらかな丘陵地帯に入ります。松島町と
の町境の1.5kmぐらい手前に、最近新
しく造成された「葉山」という団地に通じ
る十字路(信号あり)がありますが、ここ
から100mほど仙台寄りのところにある
ラーメン店の脇が番ヶ盛山への登山道にな
ります。登山道とは言っても、山頂にある
NTTの無線中継所のためのメインテナン
ス道路で、ほとんどが舗装されています。
幅も1.5車線ほどはあり、十分に車の通
行が可能(ゲートがありますが)です。

 さて、この日は先述の十字路の傍にある
「染殿神社」の鳥居の下に車を置き、ラー
メン店を横目に見ながら歩き始めました。
緩やかな舗装道路で、途中には畑などもあ
り、結構車の通行もあるようです。しかし、
ほどなく鉄のゲートがあり、道は閉鎖され
ていました。ゲートの手前の右手には尾根
に登る登山道があり、また左側にはゲート
の脇を通る踏み跡があります。登山道(も
ちろん歩道専用です)が薮っぽかったのと、
次の予定(大高森訪座)もあって時間が惜
しかったので、ゲート脇を通って、そのま
ま作業道を登ることにしました。車道です
から、傾斜も緩やかで、非常に歩きやすい
道です。また、ゲートが閉まっているため、
車が来ることもありません。周りは一部杉
の植林地もありますが、ほとんどは雑木林
で、海が近いせいでしょうか、まだ完全に
は紅葉になっていません。驚いたことに、
途中で3人連れのハイカーとすれ違いまし
た。こんなところ?にも歩く人はいるので
すね。
 やがて、道がほとんど平らになると、行
く手にパラボラの付いた巨大な送信塔が見
えてきます。NTTの無線中継所です。里
山歩きではおなじみのものです。真下に着
いてから見上げると、かなり大きなアンテ
ナで、敷地もたっぷりと取ってあります。
しかし、どこを探しても三角点が見当たり
ません。実は本当の山頂はここではなく、
もう少し奥の方だったのです。駐車スペー
ス前のカーブのところから未舗装道が林の
奥の方へ続いています。ここを100mぐ
らいでしょうか、ほとんど平坦な道を歩く
と、もうひとつのアンテナがあります。こ
れは先程のものよりずっと小さく、また古
いようにも見えました。その前の草むらの
中に一等三角点「番ヶ森」はありました。
おなじみの四角の標柱もありました。
 写真を撮ろうとカメラを見ると、何と付
いているレンズが60mmマイクロではあ
りませんか。35mm換算で90mmレンズと
同等になってしまうので、十分な引きが取
れません。草叢をかき分けてやっと写真を
撮りました。
 帰りは来た道をそのまま降りました。往
復で1時間弱でした。

		

道の様子、ほとんど舗装されています

山頂近くの無線中継所

草むらの中の三角点

三角点のアップ

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