この三角点は、岩手県旧室根村（現一関
市）にある室根山の山頂にあります。室根
山は、北上山地南部の代表的な山で、標高
は９００ｍに満たないのですが、周りに高
い山がないため、抜群の眺望が得られます。
　山頂近くには、天文台やキャンプ場など
があるため、車道が通じています。天文台
脇の駐車場に車を置いて、１０分ほど（案
内標識には５分とあります）歩くと、三角
点のある山頂に着きます。麓からの登山道
もあるのですが、この日は近くまで来たつ
いでなので、とても楽な三角点探訪となり
ました。
　車道は結構長い道で、道幅は十分にある
のですが、崖際にガードレールの無いとこ
ろがあって、かなり緊張させられました。
しかし、道の途中からすでに太平洋（陸前
高田市の広田湾です）が見え、その絶景に
感嘆させられます。
　山頂は南北に細長い台地上になっていて、
その南端に天文台、やや高くなっている北
端に三角点や山頂碑があります。まだ冬季
間ということで、残念ながら天文台は閉鎖
中でしたが、海に近い独立峰からのすばら
しい眺望が得られました。
　広い山頂には遊歩道が網の目のように季
節がよければ、いりいろ花も見られるので
しょう。しかし、今はまだようやく雪が消
えたばかりです。ツツジの季節にでも再訪
しようと思いました。
　さて、あまり時間が無かったので、三角
点のある山頂に走って行き、写真を撮って
戻りました。

　ところで、この三角点は、２００８年６
月の岩手・宮城内陸地震の影響で、しばら
くの間測量成果の公開が停止されていまし
た。最近再公開されたのですが、そのデー
タは、停止以前のものと少し違うようです。

　　　　　以前　　　　　　現在
北緯　 38°58’20　　 38°58′30.7573
東経　141°27’03　　141°26′49.9486

　ほんのわずかですが確かに違っていると
思います。地震で動いたのでしょうか。あ
るいは単なる誤差なのでしょうか。