見つからない三角点

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 このページでは、次のような三角点を取り上げます。

  1 国土地理院の公式なデータでは、確かに存在す
   るはずなのに、私の探し方がまずいためか、見つ
   からなかった三角点。
  2 かつては存在したが、何らかの理由で放棄(廃
   止)された三角点。

 1については、何度探しても見つからないものと、何
度か探して見つからなかったものの、現在はどこに行け
ば見つかるか分かっていながら、訪れる機会がないため
に見つけていないものとが含まれます。
 2については、廃棄されても標石の撤去が行われず、
そのままあるいは痕跡が残っている場合があります。そ
の様なものが見つかれば、と思って探しに行くことがあ
ります。また、土地の状態が大きく変わってしまって、
(例えばかつて三角点のあった場所に大きな建造物が作
られた、など)、完全に廃点になった三角点もあるよう
です。その様な場合は、かつて三角点のあった場所の紹
介をしたいと思います。



三等三角点 青葉

 この三角点は、仙台市西方の丘陵である青葉山にあり
ました。川内の亀岡地区から、旧青葉山ゴルフ場の入り
口に通じる道があり、途中にトンネルがありますが、そ
の少し南の小高い所に、三角点「青葉」があったようで
す。現在、この辺りは東北大学の理学部があり、その工
事の際に撤去されたのかもしれません。「物理A棟」と
いう建物の北側の駐車場がちょうど三角点の場所だった
ように思われます。
 2005年の7月30日にこの三角点を探しに行きま
した。トンネルから亀岡方向に少し下ったところに、道
が広くなって駐車できるスペースがあったので、そこに
車を停め階段状の通路を登って理学部の「物理A棟」の
北側に出ました。しかしいくら探しても見つからず、あ
きらめて帰宅したのでした。この時は、国土地理院の公
式サイトから情報を入手して出かけたのでした。つまり、
基準点配置図には、はっきりと位置と点名が記載されて
おり、点の記も見ることが出来たのです。ところが、現
在(2006年7月24日)は、完全に無くなっていて、
廃点になったと思われます。なお、地形図(国土地理院
のサイト上の)にはまだ三角点記号が残っています。



四等三角点 半山




三等三角点 新湯森

 この三角点は、東栗駒山の山頂にありますが、まだ見
つけていません。私が三角点に興味を持ってから、二度
この山を訪れていますが、一度目は三角点のことを忘れ
て通り過ぎ、二度目は本気で探したのに見つかりません
でした。そのそもこの東栗駒山は、細長い台地状の山で、
どこが山頂か分かりにくいところなのですが、それにし
てもそれらしいところはすべてかなり念入りに探したつ
もりです。通りがかった登山者にも聞いてみたのですが、
見たことがない、ということでした。どうも山頂付近に
たくさん転がっている岩屑の下に埋もれてしまっている
のかもしれません。点の記が作成されていればもう少し
詳しい所在地が分かるのですが、未作成であることが残
念です。

2010.8.1付記
 2008年6月14日の宮城岩手内陸地震の影響で、
「新湯森」を含む広範囲の三角点が再測されました。そ
の際、「新湯森」も点の記が作成されました。今度は見
つけることができると思いますので、近いうちに行こう
と思っています。




四等三角点 人来田

 仙台市西部の丘陵地帯に、「日本平」という団地があ
ります。この辺りは「仙台南ニュータウン」や「太白団
地」など、いくつかの住宅団地が隣接して開発されてい
ますが、この「日本平」はそれらの中では最も古く、昭
和40年頃にできたと記憶しています。この団地の北側
は太白山まで続く丘陵地帯になっていますが、南側は名
取川まで急激に落ち込む、ほとんど崖と言ってもよい急
斜面(途中を国道286号線の旧道がトラバースしてい
ます)となっています。
 四等三角点「人来田」は、この崖の縁に近いところに
あります。確かにあることは分かっているのですが、危
険を未然に避けるためか、付近は立ち入りが出来ないよ
うにフェンスがもうけられているので、いまだに見てい
ません。2軒の民家の間を通る出入り口はあるのですが、
いつも閉まっていますし、乗り越えることは出来ると思
いますが、そんなことをすれば不審者と間違われそうで
す。というわけで、自宅から非常に近いところにあるに
もかかわらず、この三角点は「見つからない三角点」で
す。
[追記]
 この三角点のことを、ずっと心の中に引っかかってい
るのです(何しろ我が家から一番近い三角点なのです)が、
放置状態ですごしていたところ、つかピロさんが、すで
に訪れていたことがわかりました。何だ、入ってみれば
よかった。やってみるということは大事ですね。あきら
めてはいけません。




四等三角点 越路山

 この三角点は、仙台市の市街地の西方にある八木山の
山頂にあります。八木山は現在そのほとんどが住宅団地
で、山頂付近の尾根に遊園地や市の動物公園などがあり
ます。動物公園の西側の駐車場から西の方に進むと、何
棟かのマンションがあります。そのさらに西側は森(薮)
になっていますが、その森の薮を透かしてよく見ると、
神社の参道らしき石段が見えます。これが越路山神社で、
付近は現在鉄条網で囲われていて、立ち入ることができ
ません。理由は分かりません。四等三角点「越路山」は、
この神社の境内にあります。従っていまだに見ていませ
ん。



三等三角点 烏帽子

    2007年8月5日探索
 笹谷峠から登るハマグリ山にも同じ名前の三角点があ
りますが、これは蔵王の前烏帽子岳の山頂にある(はず
の)三角点です。前烏帽子岳は、独立した山というより
は、後烏帽子岳(こちらは堂々とした山です)から東に
伸びる尾根上の1ピークに過ぎません。それだけに山頂
が分かりにくく、一応山頂とされている露岩地帯よりも
標高の高いところが他にあるような気がします。この日
後烏帽子岳の山頂から歩いてきて、山頂付近をかなり探
し回ったのですが、結局見つかりませんでした。帰宅後、
国土地理院のサイトで調べてみたのですが、登山道の記
載が曖昧で、よく分かりませんでした。この次に登るこ
とがあったら、GPS受信機を持って行こうと思います。
なお、同サイトから2年前にダウンロードしたこの付近
の2万5千分の位置地形図には、この三角点の記載があ
りません。現在のものには載っています。



三等三角点 磐梯山

    2007年8月9日探索
 磐梯山の山頂には、三等三角点「磐梯山」があるはず
なのですが、現在岩屑の積み重なったがれ場の山頂には、
どこを探しても標石は見当たりませんでした。国土地理
院のサイトの情報でも、現況は「不明」となっています。
ネットで見て、予測はしていましたが、やはり見つから
ないとがっかりです。山頂には何かの記念碑のようなも
のなどと一緒に積み重なっているケルンもありましたが、
ひょっとすると三角点標石は、その下にあるのかもしれ
ません。



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