二等三角点「君ヶ岡」は、宮城郡七ケ浜町
の東端に近いところにある丘陵地帯にありま
す。この辺り一帯は、公園（君ヶ岡公園です
）になっていて、見晴らしがよく、暖かい日
ならばのんびりと半日ぐらい過ごしてみたく
なるようなところです。この日は３月の半ば
近くとは言え、風の冷たい日でしたが、公園
に植えられている四季桜がちらほらと咲いて
いました。今年初めて見た桜の花です。
　駐車場で車を降りて、階段を登ると三層の
木製の望楼が目に入りますが、パスして奥の
方（西方）の四阿を目指します。１００ｍほ
ど歩くと、植え込みに囲まれた円形の石畳の
場所があり、その中央に四阿がありました。
右の方植え込みのところに、おなじみの白い
標柱が見えます。しかし、近づいてみると、
三角点の標石が見当たりません。あたりを歩
き回っていると、円形のマンホールのような
蓋が見つかりました。そう、ここは地下埋設
型の三角点なのでした。
　蓋を開けてみようとしましたが、重いうえ
に指が借りがなく持ち上がりません。車まで
戻って工具（ジャッキを回すときに使う鉄の
棒です）を取ってきて、てこの原理でやっと
開けることができました。中は写真の通りで
す。標柱がだいぶ摩耗していますが、長く地
上に設置されていたような感じです。おそら
く明治４０年の設置東書は、ここはただの丘
の上の林の中だったのではいかと思います。
後になって、公園を作るときに地下型に改め
られたのだと思います。
　七ケ浜町は、松島湾の南側に突き出た半島
部にあり、湾の北側にあって二等三角点「大
高森」のある宮戸島と対峙するかたちになっ
ています。現在は樹木が茂っていて、互いに
見えないようです。