小鏑    2009年8月16日

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	所在 山形県最上郡最上町大字若宮字沢原山21
 
	基準点コード TR25840146701	二万五千分の一地形図名 向町
	緯度  38°48′39.44 		経度 140°35′42.2395  
	標高  1261.65 m
  選点  明治39年 5月12日
  埋標  明治39年10月 9日

麓の禿高原からの禿岳、立派な山容です
 この三角点は、禿岳の山頂にあります。禿
岳は別名『小鏑(こかぶら)山』と言い、鬼
首盆地の西に位置し、鬼首外輪山の最高峰で
す。鬼首外輪山は、荒雄岳を中央火口丘とす
る二重式火山で、地図を見ると鬼首盆地は、
見事な環状盆地になっています。

 登山道は、宮城県側のルートとしては、山
体の東側に広がる禿高原(牧場やゴルフ場に
なっています)から尾根を登る、「中峰コー
ス」が古くから利用されてきました。私が中
学生の時に、「登山教室」という学校の行事
で登ったのもこのコースでした(昭和40年
代です)。ところがこのコースの山頂尾根の
近くの岩場が、宮城県沖地震で崩れたため、
現在は通行不可能になっています。その代わ
りに、もう一つ北の尾根を上る「新中峰コー
ス」が開かれました。また、山形県側からの
「最上コース」もあります。今日登ったのは、
南側の花立峠から県境稜線沿いに登る「花立
コース」です。3つのルートは山頂で合流し
ています。

 花立峠には午前9時40分頃に着きました。
すでに4台の車が停まっていました。身支度
を整えて、早速歩き出しました。上り始めて
すぐのところに、2か所草木の生えていない
裸地の広場があり、2つ目のところには、ケ
ルンが2つありました。ここが賽の河原のよ
うです。さて、しばらくは少々アップダウン
はあるものの、緩やかな登りが続きました。
歩き始めて10分ほどのところの道の脇に、
一合目と書いてある木の標柱がありました。
後で時間を計ってみたら、大体10〜15分
歩くと、次の標柱があるようです(私のペー
スで)。緩やかな登り(ブナの森の中を通り
ます)はもう少し続きましたが、五合目付近
は急登でした。道の脇にロープが設置されて
いますが、細い、いわゆるトラロープなので、
あまり信頼性はありません。やがて、また小
さなアップダウンのある六合目から七合目を
過ぎると、前方に禿岳本峰が見える場所があ
ります。やや急な斜面を一直線に登る道が見
えます。途中に白い物が見えるので、カメラ
のズームレンズを望遠側にして覗いてみると、
八号目の標柱です。もう少しで山頂のようで
す。
 標識を過ぎ、滝のような汗を流(この日は
この夏には珍しい快晴の日でした)しながら
のぼると、九合目に到着です。九合目とは言
うものの、ここは禿岳の南峰の頂上で、不動
明王の石像があり、周囲は広場になっていま
した。山頂間近ではありますが、一息入れて
あたりの風景を眺めました。
 九合目からは、緩やかな稜線上を5分も歩
くと山頂です。9合目と同様に広場になって
います。真ん中に石造りの立派な山頂碑があ
り、その脇に、二等三角点がありました。そ
のとなりに同じような標石がありましたが、
これは一体何なのでしょうか。近づいて文字
を読もうとしましたが、摩耗していてよく分
かりません。そのほか、旧鳴子町が設置した
と思われる眺望の案内板がありましたが、こ
れはいかにもアバウトで(写真参照)、あま
り熱意が感じられないしろものでした。
 ともかく写真を撮り、食事をしてゆっくり
休むことにしました。標高差約500m、2
時間ほどの登りですから、大したことはない
はずなのですが、快晴で日差しを遮るものが
(山頂近くでは)ほとんどないため、全身滝
のような汗を流していました。

 30分ほど休んで、下山に取りかかりまし
た。相変わらずよい天気ですが、風向きが変
わって、東からの風になりました(少し前ま
では西風でした)。これはガスがかかる前兆
です。さっさと帰ることにしました。急な下
りもあるので、慎重に歩きましたが、時々花
立峠の駐車場が見えるところがあり、立ち止
まって写真を撮りました。
 3合目付近まで降りたとき、これから登る
というおじいさんに出会いました。少し立ち
話をして、少し時間が遅いとは思いましたが、
頑張って、と声をかけて別れました。

 駐車場に戻ると、出発の時とは異なり、た
くさんの車が停まっていました。何人かパラ
セールをする人がいて、少し話をしました。
風が東からに変わったから飛べる、というよ
うなことを言っていました。それで山頂方向
を振り返ってみると、思ったとおり、ガスが
かかっていました。また、離陸は少し登った
賽の河原付近だそうです。それにしてもこの
人たちは、パラセールをしてどこに着陸する
のでしょうか。スキー場は少し離れているし、
直下は牧場で、立ち入りは出来ないような
気がするのですが。




		

登山口の花立峠、標高796mです

禿岳の山頂、立派な山頂碑の石柱があります

三角点のアップ

三角点の隣に、正体不明の石柱

登山道の様子、ブナの森です

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