達居森    2007年 3月24日

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	所在 宮城県黒川郡大衡村大字大瓜字向牛野2番1
 	基準点コード TR25740566501	二万五千分の一地形図名 七つ森
	緯度  38°28′14″.1831	経度 140°49′8″.1976
	標高  262.58m  
	選点  明治30年6月4日	設置  昭和43年11月8日

新登山口です


 達居森(たっこもり)とは変わった名前で
すが、これはどうもアイヌ語に起源があるら
しく、タンコブというような意味があるそう
です。実際、この山は尾根上にいくつも(7
つか8つ)のピークが連続していて、歩いて
みると、登ったり下ったりを繰り返します。
ごく小規模ながら、縦走気分を味わえる山で
す。なお、この山は大衡村の最高峰です。
 登山口は、大衡村の西部にある、牛野ダム
のすぐそばにあります。ダム堤(ロックフィ
ルダム)の下が駐車場になっており、その南
側がすぐに新登山口です。200mほど下流
方向(東)に行くと、旧登山口があります。
この両者は尾根上で合流していて、周回でき
るようになっています。

 今回は新登山口から登りました。アーチ型
の小さな石橋(コンクリート橋?)を渡って、
少し歩くと、すぐに階段の急登になります。
低山なので長くは続きませんが、夏の暑い日
だと結構汗を絞られるかもしれません。やが
て道は緩やかな支尾根上をいきますが、これ
がかなりの痩せ尾根です。危険はありません
が、低いところに意外な地形があるものです。
ここを過ぎると、やがて達居森の本体に取り
付きます。斜面を2回折り返してトラヴァー
スしながら高度を上げ、稜線上に出ます。こ
こからは小さなアップダウンのある快適な尾
根歩きとなります。この日はまだ3月半ばの
早春とあって、まだ周りの木々は芽吹いてら
ず、見通しがききます。また、もう道の周り
の刈り払いが行われたらしく、両側に伐採し
た木の枝があちこちに積んでありました。登
山口から30分ほど歩いたところに標識があ
り、東屋のある展望台への分岐を案内してい
ますが、ここは実は旧登山道の合流点でもあ
ります。ここからさらに進むと、大和町側か
らの登山道への分岐もあります。ガイドブッ
クには荒れた登山道と書いてありましたが、
見た感じでは、きちんと刈り払いされている
ようです。
 小さなコブをいくつか越えて、山頂の一つ
前のピークに、謎の標石がありました。「宮
城懸」とか、「第三十八号」などと刻んであ
る黒っぽい石の角柱です。三角点とは違って、
上面が盛り上がっています。図根点でもあり
ません。明治時代のもののようなので、県レ
ベルでの測量か何かに用いたのでしょうが、
詳しいことは分かりません。
 山頂に着くと、真新しい三角点標石が目に
入りました。この三角点は、しばらくの間低
下高上処理中ということで、成果の利用がで
きなくなっていたのですが、結局新しい標石
を設置したようです。南面の「二等」の文字
が、左から刻んであるのは、新しい標石であ
る証拠です。ところで、古い標石はどうした
のでしょうか。三角点の傍らに、石を積んで
ケルンのようになったものがあり、古い木製
の標柱(例の「三角点を大切にしよう」です)
が差してあります。これでしょうか。よく分
かりませんでした。

 山頂付近は、樹木が多くあまり展望は得ら
れません。この日は木の枝の隙間からいくら
か見えますが、夏ならば全く何も見えないで
しょう。少し進むと展望台があり、ベンチが
あって、昼食には最適の場所です。あいにく
曇っているために、遠くは霞んでよく見えま
せんでした。晴れていれば、間近に見える七
つ森の鞍部(鎌倉山と遂倉山の間)から、仙
台の高層ビルが見えるはずなのですが。
 ゆっくりと休んで、帰りは来た道を戻りま
した。4月初めになったら、カタクリの花を
見に旧登山道を歩いてみようと思います。
		

快適な稜線の道

この標石は何でしょう?

山頂標識と三角点

三角点のアップ

達居森全景、手前はゲートボール場

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