金峰    2007年 7月 7日

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	所在 宮城県柴田郡川崎町 
	基準点コード TR35740138701	二万五千分の一地形図名 蔵王山
	緯度 38°09′25.3622 		経度 140°28′02.2406
	標高 1490.89 m
    ※点の記がないので選点年月日や詳しい所在地住所が分かりません。

熊野岳の東斜面で見たコマクサ
 三等三角点「金峰」(点の記が無い
ので正しい読み方が分かりません)は、
蔵王連峰の主峰熊野岳から北東方向に
伸びる尾根上の小さなピークで、標高
1490mの名号峰(みょうごうほう)
の山頂にあります。この山に登るルー
トはいくつかありますが、今回は刈田
岳山頂の駐車場から熊野岳を経て「下
山」する道を選びました。連峰の最高
峰で標高1841mの熊野岳を通って
1490mの名号峰を目指すのですか
ら、これは登山ではなく下山でしょう。
 歩き出しは午前9時45分、曇りで
すが見通しがよく、周りの風景もよく
見えます。約40分ほどで熊野岳の避
難小屋に到着しました。小屋に入って
少し休憩しましたが、再び歩き出そう
と小屋を出たら驚きました。辺りはガ
スで真っ白になっていたのです。この
間およそ10分間でした。

 霧の中、熊野岳の北東斜面を下り始
めました。砂礫の道ですが、傾斜がき
つくないため楽に歩けます。少し降り
ると、コマクサの群生地にさしかかり
ます。保護のためでしょう、道の両側
にロープが張ってあり、また道に沿っ
て石が並べてあります。コマクサは丁
度花の時期で、斜面のあちらこちらに
咲いていました。道はやがて岩石帯の
下りになります。灌木と大岩の入り交
じったところで、霧のためルートがよ
く分かりません。10mおきぐらいに
立っている木製の目印のポールを頼り
に、慎重に降りました。視界が全くな
いのに等しい状態でしたが、道の傾斜
が緩んできて、樹林帯の中に入ったよ
うです。しばらく緩く降ると、道はほ
とんど水平になり、突然広場のように
なっているところに出ました。どうや
らこのあたりが「自然園」というとこ
ろのようです。霧も少しだけ晴れてき
たようです。家族連れらしい数人が岩
に座って談笑していました。本当に庭
園のようになっており、少しうろうろ
と歩き回ってみたところ、不思議なも
のを見ました。薄いガスを通して、遠
目には何かの記念碑のように見えたの
ですが、近寄ってみると個人名の刻ま
れた墓石でした。後で調べたところで
は、かつてのカモシカ温泉のオーナー
だった人の墓だそうです。こんなとこ
ろに墓を建てるとは、よほどこの山が
好きだったのでしょう。それにしても
墓参りは大変だろうな、などとらちも
ないことを考えながら先に進みました。
 ここからは樹林帯の下りで、晴れて
いても眺望は全くないでしょう。途中、
カモシカ温泉からの道などとの合流点
になっている追分を過ぎ、また峨々温
泉への分岐を見送ると、少しの登りで
名号峰の山頂に到着しました。蔵王連
峰の中では、ここだけは花崗岩の山頂
で、風化した白い砂地になっていまし
た。道はここで終わらず、来た蔵王縦
走路としてまだまだ続いており、避難
小屋のある八方平や雁戸山を通って笹
谷峠まで続いています。あまりよい天
気ではないのにもかかわらず、結構登
山者が休憩しており、笹谷峠方面から
来た人もいました。

 休憩後、来た道を引き返しましたが、
やはり降りてから登るのは、登ってか
ら降りるよりだいぶきつく感じました。
おまけに熊野岳の登りから先は、本当
に視界ゼロで、迷うのではないかと感
じたほどでした。なにしろ馬の背で道
を失ったら、お釜に落ちてしまうので
すから(大げさ)。


純白のハクサンチドリ、珍品です!

名号峰の山頂標識、ガスがかかっています。

三角点標石はだいぶ摩耗しています。

三角点のアップ

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