大倉    2007年7月28日

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	所在 宮城県黒川郡大和町吉田字舛沢115
	基準点コード TR35740552501	二万五千分の一地形図名 升沢
	緯度 38°26′36.2326 		経度 140°41′14.5823
	標高 933.94 m
	選点 明治31年7月2日	造標 明治31年7月26日

麓にある桑沼です
 北泉ヶ岳から北に伸びる尾根がありま
す。大倉尾根と呼ばれていますが、その
名の通り、安山岩の切り立った崖を持っ
ています(「クラ」とは岩の路頭のこと
です)。三等三角点「大倉」は、この尾
根の北端にあります。泉ヶ岳からも道が
ありますが、大倉尾根の麓にある桑沼一
帯が「縄文の森」という名で整備されて
おり、遊歩道(その名に似合わずかなり
ハードな道です)がいくつか巡っていま
す。今日は、そのうちの最短距離を登る
ルートを選びました。
 スプリングバレースキー場から、さら
に奥に延びる林道を走ると、やがてT字
路になり駐車場があります。桑沼を見な
がら登るコースはここに車を置きますが、
左折してさらに行くと、すぐに道の両脇
に駐車スペースのある登山口に着きます。
「大倉山入り口」という標識があります。
 道はよく整備されており、最近刈り払
いされたようです。尾根に出る直前は、
かなりな急登(案内マップによれば斜度
30°)で、ロープが設置してあるとこ
ろもありました。30分ほどの登りで尾
根に出るとT字路になっており、左は北
泉ヶ岳山頂、右が大倉山山頂です。山頂
と言っても、ほとんど水平で、尾根の突
端と言った方が適切です。左の北泉ヶ岳
方向から10人ぐらいの団体さんも歩い
てきました。なかなかにぎやかな山です。
 T字路から100mぐらい歩くと、右
に少し入ったところに東屋がありました。
樹木が茂っていて、あまり眺望はよくあ
りませんが、薬来山が見えました。一休
みしてから、三角点を探そうと、東屋の
階段を降りるときに、手すりに熊の爪痕
を見つけました。黒い(焦げ茶色?)の
毛も付いていました。さきほどの団体の
リーダー(ガイド)の話だと、2週間ぐ
らい前にはなかったそうなので、つい最
近付けられたもののようです。
 三角点は、東屋の東南角の先の草叢の
中にありました。例の白い標柱がないた
め、少々分かりにくく、5分ほどうろう
ろ歩き回ってやっと見つけました。点の
記によれば、明治31年の造標というこ
とですが、やはりかなり風化しています。
それでも文字ははっきり読むことができ
ました。
 帰路は同じ道を通らず、反対側に降り
て、氾濫原を通って帰りました。氾濫原
は、この大倉山の崖から崩落した土砂が
谷を埋めてできた窪地です。周りより
も低くなっているので、通常ならば沼に
なるところなのですが、沢の末端で水が
地中に吸い込まれて伏流水になっている、
というところです。ブナやミズナラ、カ
ツラなどがまばらに生えた森の中を小川
が流れている、非常に美しいところです。
春先ならばニリンソウなどが咲き乱れて
夢のような美しさでしょう。
 さて、ここからが結構長い。全体的に
は緩い登りで、1時間ぐらい歩いてやっ
と林道に出ました。そして、10分ぐら
い歩くと登り口の駐車場に着きました。

		

山頂の東屋

草叢の中の三角点

三角点のアップ

階段の手すりに熊の爪痕

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