三方倉    2007年 6月 3日

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	所在 宮城県仙台市太白区秋保町馬場字野尻無番地
	基準点コード TR35740341301	二万五千分の一地形図名 作並
	緯度 38°15′47″.8629		経度 140°32′22″.9803
	標高 971.06m
  選点 明治31年5月31日 埋標 明治31年10月27日

麓から三方倉山
 この三角点のある三方倉山は、仙台神
室岳から東に伸びる尾根上にあり、ちょ
うど二口りんどうを挟んで大東岳と対峙
する位置にあります。はっきりした登路
がないということになっていましたが、
最近2つの登山道が整備され、誰でも登
れるようになりました。二口遊歩道から
北斜面を登る「シロヤシオコース」と、
大きく左に迂回して東斜面を登る「ブナ
平コース」です。いずれも踏みあと程度
であった登山道を、標識なども設置して
「緑を守り育てる宮城県連絡会議」のメ
ンバーの人たちが手作業整えたそうです。
 午前10時に二口キャンプ場奥の駐車
場を出発しました。駐車場から二口沢に
降りて橋を渡り、遊歩道を左(下流方向)
に進むと、間もなく右手に登り口が見え
ます。ここは木の階段になっていて、登
りきったところがブナ平コーストの分岐
になっています。今回はシロヤシオコー
スを登るつもりなので、ここを見送って
右手の道を進みます。
 緩いアップダウンのある歩きやすい道
で、辺りは比較的若いブナの木の多いさ
わやかな森です。しばらく行くと、右手
の沢の方で山小屋らしきものを造ってい
るような様子が見えました。誰が何のた
めにしていることなのかは分かりません。
 やがて、涸れ沢のところで、道が崩壊
した跡のあるところに出ますが、その少
し先がシロヤシオコースの登山口で、し
ばらくスギの植林地の中を直登します。
杉林の中は、案外歩きやすいもので、す
ぐに「三ツ石」という標識のあるところ
に着きました。3つではなく、7つぐら
いの大小の石が道端に転がっているだけ
のところですが、ちょっと休憩するには
いいところかもしれません。私はここで
ウィンドブレーカを脱いでザックにしま
いました。駐車場を出発するときは少し
肌寒く感じたのですが、ここまで歩いた
ら暑くなってきたのです。
 ここから先は三兆までずっと雑木林の
中を歩きます。とはいえ、まだ叢生の季
節には少々早かったようで、雑木林にし
ては見通しがよく、明るい感じでした。
道はやがてジグザグに折れ曲がって斜面
を登るようになりますが、これが相当の
急登で、たっぷり汗を絞られました。そ
の上、まだ道が新しいためか、よく踏ま
れておらず、柔らかい部分があり不安定
なところもありました。
 行く手に木々の隙間から空が見えてき
ました。稜線が近いようです。ほっと一
息ついたら、上部から団体さんが降りて
きました。ブナ平コースを登ったようで
す。道を譲って(本当は休みたかった)
歩き出すと、程なく傾斜が緩くなりまし
た。山頂尾根に着いたようです。すぐに
ブナ平コーストの出会いがあり、そこか
ら100mぐらいで山頂に着きました。
 山頂には三角点のほかに、真新しい山
頂標識や丸太のベンチなどがあり、登山
道の整備以降登る人が増えていることが
うかがわれます。いつもの通りお湯を沸
かして昼食を摂り、三角点の写真を撮っ
てしばらくぼーっとしていると、単独行
の女性が到着しました。やはり結構登山
者はいるようです。北側が少し刈り払わ
れているので、晴れていれば大東岳が間
近に見えるはずですが、あいにくこの日
は雲がかかっていました。
 さて、下山はブナ平コースを降りるこ
とにしました。出発は午後1時頃でした。
先ほどの分岐を右に行くと、すぐに急坂
の下りとなります。滑りやすいので、慎
重に足を進めて50分ぐらいで、うわさ
に聞く柱状節理の路頭に到着しました。
本当に人工の石垣のようです。そこから
はやや傾斜も緩くなり、間もなくブナ平
を通ります。なだらかな傾斜地ですが、
下草の少ない(季節のせい)、まっすぐ
に立ったブナが印象的です。あとは登山
口までのんびりと散歩気分で歩けました。
登山口近くの沢沿いの道で、一部急坂が
あるだけです。駐車場に戻ったのは2時
50分頃でした。
		

山頂尾根のブナの木

三方倉山山頂の様子

三角点のアップ

柱状節理の路頭

ブナ平

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