遂倉山    2006年 4月 1日

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	所在 宮城県黒川郡大和町吉田字悪田東6
	基準点コード 5740-56-2601	二万五千分の一地形図名 七ツ森
	緯度 38°26′25″.3808		経度 140°49′49″.8443
	標高 307.80m

鎌倉山の登り
 この三角点は、七ツ森の北端に近いとこ
ろにある、遂倉山の山頂にあります。一等
三角点のある松倉山が南端ですから、ちょ
うど反対側になります。信楽寺跡から七ツ
森遊歩道を歩いても登り口に到達できます
が、相当の距離があるので、七ツ森湖(南
川ダム)側から登った方がよいと思います。
多くの人は、七ツ森湖畔から鎌倉山を経て
登っているようです。私もそのコースをた
どりました。
 実は、3週間前にも同じコースを歩いて
遂倉山に登ったのですが、三角点の写真を
撮るのをすっかり忘れてしまい、今回の再
訪となったわけです。
 ダムサイトの舗装道路から遊歩道に入り、
少し歩くと左手に鎌倉山登山口の標識があ
ります。ここを少し登ると、すぐに岩の多
い痩せ尾根の急登になります。左右ともか
なり急角度に切れ落ちていて、なかなかス
リルがあります。しかし長くは続かず、右
からもう一本の登山道と合流すると、およ
そ100mほどで山頂に至ります。ここは
周りを擬木製の柵で囲まれていて、休むの
には好適ですが、夏は視界を樹木の葉に遮
られるでしょう。
 この日、ここで一人の初老の男性と出会
いましたが、この人はどうやら地元の大ベ
テランらしく、七薬師掛けをするので、た
がら森に道をつけて欲しいと頼まれたので、
いま印をつけてきた、というようなことを
言っていました。七薬師掛けとは、この付
近に昔から伝わる行事で、七ツ森の7つの
山を1日で回り、それぞれの山頂にある薬
師如来像を参拝する、というものです。低
山とは言え、さすがに1日で7つの山を回
るのは大変で、いつのころからか、少し離
れた所にある笹倉山(本来の名前は大森山)
に7つの薬師如来を合祀して、そちらに参
拝すればよい、ということになったそうで
す。そして、やがてたがら森はをはすした
6山と笹倉山を合わせて七ツ森と言うよう
になったそうです。そのため、たがら森に
は登山道が無い、とどのガイドブックにも
書かれています。しかし、先日来たときに
も確認したのですが、遂倉山の登山道の途
中から、たがら森の登山道が分岐していて、
立派な標識があります。ただし、反対側に
降りる道が廃道同様とも書かれていました。
この日であった男性が印をつけたのはこの
北側に降りる道だったようです。
 さて、鎌倉山山頂から遂倉山に登るには、
いったん鞍部まで降りて、そこから登り反
すことになります。鞍部は十字路になって
いて、左は下山路、右は七ツ森遊歩道に通
じています。遂倉山には直進します。この
道は何度か折り返しながら遂倉山の山頂に
到達しますが、たぶん七ツ森の登山道では
最もなだらかな道ではないか、と思います。
 遂倉山の山頂は、鎌倉山の山頂よりもや
や広く、鉄製の櫓が立っています。何かの
監視塔のように思われますが、詳しいこと
は分かりません。風が泣ければ登ってみた
いところでしたが、この日は風が強く、見
た目にも揺れているのが分かり、危ないの
で登りませんでした。また、櫓の背後(東
側)の雑木林の中に朽ちかけた建物があり
ます。薬師如来を祀る震いお堂ですが、放
置されたままになっているようです。
 三角点は、鉄塔の足の脇にかなり深く埋
まっていました。鉄塔建設の工事の時にで
も埋まったのではないか、と思います。
 帰りは鞍部まで戻り、先ほどの十字路を
北側に曲がって沢筋を降って車道に出まし
た。ニリンソウの芽がたくさん出ていまし
た。あと半月もすれば花が咲くように思わ
れます。
		

かなり埋もれた三角点

三角点のアップ

遂倉山頂の鉄塔

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