ブラームス 交響曲第1番ハ短調 作品68


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 1876年9月、ブラームスが43歳の時に完成しました。最初の着手は23歳の時なので、作曲期間が
20年ということになります。舞台音楽以外では最長記録かもしれません。こんなにも長くかかったのは、
ブラームスの慎重な性格によるものでしょう。特に交響曲というジャンルでは、ベートーヴェンの9曲の
存在はあまりに大きく、めったな曲では発表できない、と言うプレッシャーがあったようです。この曲の作
曲の過程で、ブラームスはいくつかの下書きを書きましたが、そのうちの1曲はピアノ協奏曲第1番に、も
う1曲がドイツレクイエムの2楽章に使われたそうです。

 曲の構成と楽器編成は次の通りです。

  1楽章  Un poco sostenuto〜Allegro〜Meno allegro ハ短調、8分の6拍子、ソナタ形式
  2楽章  Andante sostenuto ホ長調、4分の3拍子、三部形式
  3楽章  Un poco Allegretto e grazioso 変イ長調、4分の2〜8分の6〜4分の2拍子、三部形式
  4楽章  Adagio〜Piu andante〜Allegro non troppo ma con brio ハ短調〜ハ長調、4分の4拍子、ソナタ形式

  楽器編成 フルート2、オーボエ2、クラリネット2、ファゴット2、コントラファゴット1、
       ホルン4、トランペット2、トロンボーン3、ティンパニ2、弦楽合奏


 この曲は、大太鼓を連打する長大な序奏から始まりますが、これがかなり印象的です。また、終楽章のテー
マが、ベートーヴェンの第9の歓喜の主題によく似ています。
 この曲については、いろいろと書くことがある、と自分では思っていますが、なかなかまとまりません。い
ずれきちんと整理して書きたいと思っていますので、それまでお待ちください。

 この曲の録音で所有しているのは次の通りです。

	1 クラウディオ・アバド/ウィーンフィルハーモニー管弦楽団 DG MG9803/3 LP
	2 カール・ベーム/ウィーンフィルハーモニー管弦楽団 1975年NHKホールライブ DG F35G20016
	3 ブルーノ・ワルター/コロンビア交響楽団 1959年頃録音
	4 円光寺雅彦/仙台フィルハーモニー管弦楽団 1990年6月録音 ライブノーツ 25LN002

 どうもこの中には「これで決まり」というような決定盤と言えるものは無いようです。2のベームのライブ
盤は力のこもった演奏で、なかなかに聞かせます。私の記憶では、この録音をしたときの演奏会はFM放送で,
生中継されていて、私も聞いていたような気がします。記憶違いかもしれませんが。
 この曲については、あれも聞きたい、これも聞いてみたい、という録音がたくさんあるのですが、後回しに
なってしまっています。いずれもっと入手したらこのページを充実させて行きたいと思っています。